感染対策に詳しい、愛知県瀬戸市の公立陶生病院の感染症専門医武藤義和医師は「手袋のつけっぱなしは、感染を広げるリスクになる」と注意を呼びかけています。
1.リスクの一つは同じ手袋をずっとつけ続けていることにあります。
例えば手袋を付けっぱなしにして次々と客と接し、お金や商品などを触れ続けていると、感染源に触れた場合、次から次に感染を橋渡しすることになりかねないということです。
また、手袋をしている安心感から手洗いや手指の消毒がおろそかになりがちです。
2.また、手袋の上からアルコールで消毒するという対策も考えられますが、効果が素手よりも低い上、アルコールによって目に見えない小さな穴が空くおそれがあるものもあるため、推奨されていないとしています。
目に見えない小さな穴であっても、その穴からウイルスや細菌が入り、知らないうちに自分の手が汚染される可能性があるということです。
3.「病院で手袋をしている医師や看護師を見る」という方もいらっしゃるかもしれませんが、武藤医師のよると薬が効きにくい耐性菌などに、感染した患者を診療する際などには、ほかに感染を広げないため、手袋をつけますが、必ず1人の患者ごとに手袋を付け替えています。
多くの患者の診療は基本的には手で行い、患者に触れる前後などに手や指の消毒を行うということです。
4.さらに、手袋は脱ぐ時にも感染のリスクがあるといいます。
手袋の外側にウイルスや細菌が付いていると、外すときに手に付着するおそれがあるためです。
手袋の袖口をつかみ、清潔な内側が外側になるように、ゆっくりとはずし、外したあとは必ず手洗いやアルコールで手や指を消毒をするということです。
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